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「美味しんぼ」最終回? を読んでみた。 [まんが]

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先週から起きている雑誌ビッグコミックスピリッツ連載のまんが「美味しんぼ」騒動。
一応今週発売の2014.6.2号をもって休載となるようです。
おそらく最後の掲載となるだろう今週号を読んでみました。
原作者の雁屋哲氏が先週、
鼻血程度の内容では終わらないとコメントしていたようでしたので。

「美味しんぼ」の内容としては、福島から北海道に移住した人や、
福島の現状を訴えている人たちを描いたうえで、
主人公に「自分たちの意見」を言わせています。
正直インパクトを感じる内容ではありませんでしたが、
この主人公の「自分たちの意見」に雁屋氏の意見が現れていると思います。

ただ、その「意見」はお粗末すぎます。簡単にまとめると以下の2つ。
・福島の人たちは危ないところから逃げる勇気をもってほしい。
・福島を出たいという人たちに対して全力を挙げて協力すること。

まず、前者ですが、福島が危ないところという出発点があります。
なにが「危ない」のか、そこを明確にしなければなりません。
確かに医学的に明確になっていないから危険ではないという議論は乱暴ですが、
それと同じく明確な根拠もなしに、
自分たちの生活の基盤を捨ててまで福島を出ろという意見も
同じく暴論でしょう。

福島が「危ない」ならばその根拠を示すべきでしょう。
現在福島の人たちの甲状腺がんの検診など
色々な数値が集められているはずです。

現時点での数値を挙げて、少しでも疑わしいのであれば
その内容でもいいでしょう。
ないよりははるかにましです。

そういった事実の掲示もなしに、いたずらに不安をあおるのは
マッチポンプ以外の何物でもないでしょう。
「美味しんぼ」は休載ですが、なんらかの媒体で自らの主張を裏付ける
調査事実を発表する責任が雁屋氏にはあるはずです。

後者については、誰も異論はないでしょう。では具体策はないのでしょうか?
そしてその予算は?

まがりなりにも、国や県が色々な活動をしています。
これらについて何が足りない・このやり方がおかしいといった
具体的な指摘はないのでしょうか?

現在の福島の状況について、今一度目を向けさせた功績は
大変なものだと思います。
私自身もかんがえさせられましたし。
でもそのやりかたがあまりにも稚拙。
もう少し突っ込んだ取材がなされていてばもっといい問題提起になったと思いますが、
現時点では単に反発を買っただけ。
残念な結果と言わざるを得ないでしょう。

さて、同誌には専門家や行政機関などからの色々な意見・批判が掲載されています。
専門家の間でも賛否両論あり、問題の難しさがうかがえます。

ただ一つ、朝日新聞が18日に報じた、発売前のゲラを環境省に送って
意見を求めたことはいただけないでしょう。
なんのために環境省に送ったのでしょうか?
環境省が発売前に下手にコメントすると検閲のそしりを受ける恐れがありますから、
コメントを出すとは思えません。
スピリッツ誌にも簡単にその旨の記述があります。

仮にも小学館はマスコミの一部。
国にお伺いをたてるのではなく、自分たちの意見のみを貫いてほしかったです。



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